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    技能実習制度の新旧を比較しながら不正行為の改善命令について学ぼう

    2020.04.21 / 外国人人材をお探しの企業様

    技能実習制度に関して、実習実施機関や監理団体による不正行為は後を絶ちません。今回は、端緒や調査・検査後の流れにおける技能実習制度の新旧を比較し、改善命令に従わない企業への罰則について説明します。
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    新旧の違い(端緒)

    技能実習生に対する実習実施機関の不正行為や人権侵害が多く取り沙汰されるようになり、2017年11月1日に外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律が施行されています。

    略して技能実習法と呼ばれますが、技能実習法施行以前の旧制度と施行後の新制度では不正行為に対する実務の流れも変更点があります。


    ■端緒の違い

    新旧における端緒の違いに関して、旧制度における不正行為の発覚の端緒は 技能実習生からの相談や労働基準監督機関からの通報、在留資格変更又は在留期間更新の申請書類、通称JITCOと呼ばれる公益財団法人国際研修協力機構における母国語相談などです。

    不正行為の情報があると、地方入国管理局によって実態調査が行われます。

    一方、新制度における不正行為が発覚する端緒は、定期的に行われる実地検査や労働基準監督機関や地方入管局等からの通報、技能実習生からの相談又は申告などです。


    ■申告による不利益取り扱いは禁止

    検査権限を持つ機構には相談・申告窓口が設置されており、技能実習生は相談しやすい上、申告を理由とする不利益取り扱いは罰則付きで禁止されているので安心です。不正行為の情報を得ると、機構や主務大臣が実地検査等を始めます。

    参考)外国人技能実習制度の現状、課題等について(厚生労働省)


    新旧の違い(調査・検査後の流れ)

    旧制度の下では、不正が疑われると地方入国管理局が実態調査を行いますが、不正の程度によって実習実施機関への対応は異なります。

    不正の態様や程度がごく軽微だと判断された場合、再発防止についての注意喚起で済みます。


    ■新規の技能実習生の受け入れ不可

    不正があるものの、技能実習の適正な実施を妨げるものでない場合は、改善指導が行われます。実習実施機関は再発防止に必要な改善措置を講じなければなりません。尚、適正化されたと判断されるまでは新規の技能実習生の受け入れは不可となります。


    ■適正な実施を妨げると判断される場合

    技能実習の適正な実施を妨げると判断される場合は、不正行為終了日後に1年から5年の欠格期間を経過し、且つ改善措置が講じられるまでは新規で技能実習生の受け入れはできません。現にいる技能実習生は転籍の指導があります。


    ■新制度

    新制度では、機構や主務大臣による実地検査等の結果、不正が発覚すれば主務大臣から改善命令が下されます。

    技能実習法を含んだ出入国・労働関係法令違反があれば、定められた期限内に改善しなければなりません。


    ■監理団体

    監理団体に関して、許可基準違反や法令違反が認められれば、期間を定めて業務停止の命令が下されます。また、同時に改善命令が下されることもあります。業務停止命令も改善命令も違反した場合に罰則が設けられています。


    ■旧よりも罰則が重い

    重大な許可・認定基準違反、法令違反等だと判断されると許可・認定の取り消しになります。新制度の下では改善命令、業務停止命令、許可・認定の取り消しのいずれも事業者名等を公表されます。旧制度よりも罰則が重くなっています。

    参考)外国人技能実習制度の現状、課題等について(厚生労働省)


    改善命令に従わなかった場合の企業への罰則

    法律違反や実習が適切に行われていないと判断され、主務大臣から改善の命令が発せられた場合、実習実施機関は定められた期間内に速やかに改善措置を講じなければなりません。


    ■罰則の内容

    改善措置を講じたとしても、主務大臣によって改善措置が十分でないと判断された場合やいつまでたっても改善命令に従う姿勢を見せない企業には、改善命令の処分に違反した者として罰則として6ヶ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金が科せられる可能性があります。


    違法行為は止めて企業にもメリットがある雇用に

    技能実習制度は新制度になって旧制度よりも違法行為が発覚しやすい仕組みになった上、罰則も重いです。

    外国人技能実習生を雇用する企業は、違法行為をしても企業にとってメリットはありません。むしろ不正行為による事業所名の公表で、企業の信頼を失墜してしまいかねません。


    ■「技術・人文知識・国際業務」の人材

    外国人技能実習生を雇用する企業は違法行為を止めることはもちろんのことですが、他の在留資格を持つ外国人にも目を向けることが賢明です。

    在留資格の中でも、特に「技術・人文知識・国際業務」の人材を雇う選択を考えることは、外国人を適切に雇い、且つ企業が発展するための対応の1つです。

    高い専門性を持つ技術・人文知識・国際業務の在留資格の人材を雇うことは企業にとってメリットになるはずです。



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